研究内容
強風分野
適風分野
弱風分野

 サステナブル社会への転換が叫ばれる現在、建築を取り巻く環境においても健康性・安全性を確保した上で化石燃料の使用を最小化し,省エネルギーを追求する要求が高まっている。特に我が国のCO2排出量の約1/3を占める建築関連業界においては,その果たすべき役割も大きく、建築のサステナビリティ向上のために環境負荷削減を積極的に推進する必要性が高い。
 生活の大部分を過ごす室内環境に着目した場合、一般的なオフィスビルにおいては、LCE (Life Cycle Energy)の60%程度をオフィス使用に伴うランニングコストが占めており、この部分において環境負荷の低減、エネルギー消費量の最適化を検討する必要がある。特に室内環境では、省エネルギーに対する配慮の他、健康・安全性、快適性ならびに生産性をも確保する必要性があり、最適解の提示が困難な典型的なトレードオフ問題となっている。
 この様な背景のもと、PROJECT 2では自然通風エネルギーの利用促進のための通風開口部設計法の開発を中心に研究を進める。特に、通風開口部で生じている乱流現象の解明により、開口部の通気特性,空気流れ場の乱流特性を解明する。さらに気象データベースを構築し、これに開口部の通気特性を組み合わせることにより、通風設計法を構築する。本研究課題が推進されることで、高精度型通風量予測モデルが開発され、その結果、自然通風システムを導入したハイブリッド空調の普及による民生用空調エネルギー消費量の削減が達成される。

Copyright 東京工芸大学建築学科 Tokyo Institute of Polytechnics
Center of Excellence