2010年度研究室活動


今年度から海老澤が建築史研究室を担当します。どうぞよろしくお願いいたします。


前期ゼミ 演習1 ブルーノ・タウトを読む

1930年代前半に日本に滞在したドイツ人建築家ブルーノ・タウトの著作を題材に、ゼミ演習を実施しました。日本の建築・家屋に関するエッセイを読み、タウトの建築観・日本観を考えました。さらにエッセイの題材となった高崎の寓居、少林山達磨寺境内の洗心亭を訪問し、建築家の足跡を追いました。

<スケジュール>
4/26 ブルーノ・タウトについての講義
5/10 「対照」(篠田英雄訳『日本の家屋と生活』より)
5/17 「新生活」(篠田英雄訳『日本の家屋と生活』より)
5/24 「日本建築の基礎」(篠田英雄訳『日本美の再発見』より)
5/29 見学会(富岡製糸場、高崎)(写真


前期ゼミ 演習2 東京の近代建築に関する調査

第2課題の目的は、現存する歴史的建築を見てそれを理解するとともに、歴史的な背景を調査することです。卒業研究の準備作業として取り組みました。

<内容と目的>
東京(日本橋、丸ノ内周辺)に現存する近代建築を対象に、以下の作業を行う。
1.成立の歴史的な背景を調べる
2.建築の特徴を分析する(デザイン・装飾、平面・空間構成と機能との関係など)
3.指定されたテーマとの関係について考察する
以上、建築を実地で観察し、分析することで、歴史的建造物理解の方法を学ぶ。

<スケジュール>
6/07 課題説明、資料の収集方法、PCの扱い方
6/21 見学レポート提出・発表
6/28 講義「研究方法についてのアドバイス」「研究資料について」
7/05 研究成果中間発表
7/09 現地発表会(写真
7/16 レポート最終提出


第1回オープンキャンパス「研究室公開+ものづくりイベント」(2010.6.13)

6月13日に開催された第1回オープンキャンパスの担当となりました。
内容的には例年同様、歴史的建造物のスケッチや軸組模型の展示、そしてファンズワース邸の模型制作演習です。初めての試みとしては、海老澤の研究テーマのスライドショーを作成してみました。(写真


えんのき2010年夏号(No.68)に建築史研究室が紹介されました。(pdf


上級生オリエンテーション(2010年8月3日)

今年度の上級生(3年生)オリエンテーションの担当者として、見学会を企画。日本盲導犬総合センター(富士宮市)とポーラ美術館(箱根町)という二つの日本建築学会作品賞受賞建築をバスでめぐりました。学生13名、G-COEの大学院留学生9名が参加。当日は快晴で良い見学会となりました。(写真


保土ヶ谷カトリック教会調査(2010年9月3日)

横浜市保土ヶ谷区の保土ヶ谷カトリック教会を実測調査しました(参加者:海老澤、霜島、細川、前田)。神奈川県近代化遺産調査の一環で調査を進めている建築です。細川・前田さんは卒業研究としてこの教会の図面作成と調査に取り組んでいくことになります。この教会は、これまでほとんど学術的調査がなされていませんが、ひょっとしたらチェコ人建築家J.J.スワガーの設計かもしれないという貴重な建築です。建築そのものも質が高く、とくに聖堂内部の天井や列柱の造形は特筆すべきものがあります。当日は厳しい残暑の一日でしたが、信者の皆さんのご協力もあり、慣れない実測に一生懸命取り組みました(10月27日に追加調査を実施しました)。(写真


3年生歓迎会(2010年11月9日)

次年度の卒業研究生となる3年生9名の歓迎会を厚木市内の居酒屋で開催しました。全員の自己紹介などで盛り上がりました。続いて4年生有志と二次会を行いました。楽しい夜となりました。


卒業論文追い込み(2010年12月〜2011年2月)

後期に入り、各自の研究テーマの調査を進めます。テーマはそれぞれ、方法もそれぞれです。

12月になり、そろそろまとめに入る時期ですが、なかなか先が見えない人も。

とはいえ1月になると、とにかくゴール目指して突き進むしかありません。ここが頑張りどころです。

梗概提出前の最後の一週間は、とくに厳しいチェックが入ります。こちらにとっては一年に一度のお祭りみたいな充実した日々でもあります。

梗概提出後は、ひたすら発表練習をしました。皆、パワーポイントの使い方が上手になりました。


卒業論文発表会(2011年2月15日)

2月15日(火)に計画系の卒業論文発表会が開催されました。本研究室からは9テーマ10名が発表。発表練習の成果もあり、皆堂々とした発表と充実した質疑応答を行うことができました。研究テーマもバラエティに富み、評判もなかなか良かったのでは。

<建築史研究室・卒業論文>

榊  伸也    「土浦における水路の変遷に関する研究」

小原 優一    「重森三玲の庭園意匠の発展について」

細川敦美・前田優奈「保土ヶ谷カトリック教会とヤン・ヨセフ・スワガーに関する研究」(建築デザイン分野卒業論文賞)

平田勝一郎    「厚木市の中心市街地の変遷に関する研究」

金子 華子    「1980〜1990年代の都道府県美術館に関する研究」

高田 雄也    「横浜市の歴史的建築物におけるバリアフリーの導入状況」

後藤 峻介    「ブルーノ・タウト研究−アルプス建築をめぐる考察ー」

小杉  歩    「建築と音楽の関係性に関する研究」

霜島 愛里    「ディズニーの城」

<建築史研究室・卒業演習>

平野  優    「明治の建築」


研究室大掃除(2011年2月23日)

卒論提出が無事終わった2月23日に研究室の大掃除を実施しました。今年からパソコンを一人一台制にしたこともあり、一年を通して研究室が比較的にぎやかだったように思います。人がいてこそ研究室は盛り上がります。4月からは新4年生に引き継ぎます。


学位授与式に代えて(2011年3月)

例年ならば一ヶ月弱の春休みの後、3月末の学位授与式で皆が再会するはずでした。しかし今年は3月11日の東日本大震災の影響で、卒業式が取りやめになってしまいました。被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。

計画停電や余震の影響もあり、キャンパスへの入構自体が制限されたため、卒業前に皆で集まる機会を逃してしまいました。1年間皆さんを見てきた立場としては、最後に挨拶できないこと、大変残念に思います。夏頃になって落ち着いたら、是非皆で集まりましょう。 

ご卒業おめでとうございます。そして、新しい環境でも頑張って下さい。


TOP PAGEへ戻る