2008年度研究室活動


前期ゼミ第1課題

今年度のゼミ演習第1課題では、吉田桂二著『間取り百年−生活の知恵に学ぶ』をテキストに、近代の住宅の展開について学びました。課題の一環として、5月23日には川崎市立日本民家園を訪問し、清水先生の解説のもと、さまざまな形式の民家について観察しました。民家園訪問後は、清水邸での恒例のバーベキューパーティーが開催されました。(写真


第1回オープンキャンパス「研究室公開+ものづくりイベント」(2008.6.15)

 6月15日に開催された第1回オープンキャンパスの担当となりました。
 研究室公開では、設計製図IV(3年生前期)のゴールデンウィーク課題「歴史的建造物のスケッチ」の優秀作品と、過去にゼミ課題で制作した日本の戦後住宅の軸組模型を展示しました。さらに今年は、昨年度の卒業研究の一環で栗田洋輔君と小池規仁君が制作したシュレーダー邸(1/20)模型が展示されました。(写真

 ものづくりイベントでは今年もミース・ファン・デル・ローエのファンズワース邸の模型を制作しました。多くの方にご参加いただきありがとうございました。お手伝いの学生さんご苦労様でした。


前期ゼミ第2課題

近代建築の調査・分析:東京 ・横浜の事例を対象として

<内容と目的>
 東京の街中(日本橋・丸ノ内・銀座)に現存する近代建築を対象とし、
1.建築成立の歴史的な背景を調べる
2.建築のデザイン・装飾の特徴を分析する
3.建築の用途を調べ、機能と平面・空間構成との関係を分析する
 以上、建築を実地で観察し、分析することで、歴史的建造物に対する理解の方法を学ぶ。

 今年度は、東京と横浜の二都市を対象とすることにしました。そのことにより、都市の規模・性格の違いがいかに建築に反映していたかが把握できると考えました。昨年までは、二人一組で一棟の建築を担当していましたが、今年は一人一棟の建築を割り当てました。また、まずは建築そのものをしっかりと観察し、言葉で表現できるように、建築のデザイン・装飾の特徴(特に古典主義)を分析することに重点を置きました。卒研生たちは意欲的に演習に取り組み、東京・横浜の2回の見学会は天気にも恵まれ、実り多いものとなりました。

<スケジュール>
5/29 課題説明、担当割り振り、「古典主義建築について」
6/5  講義:日本近代建築史の流れ
6/12 見学レポート
発表(東京)
6/19 見学レポート発表(横浜)
6/27 現地発表会・東京(写真
7/4  現地発表会・横浜(写真
7/10 レポート提出・まとめ


足柄神社調査(2008年7月11日)

 南足柄市の依頼を受けて、清水先生と海老澤の2名で足柄神社本殿の実測調査を実施しました。(写真

サマースクール(2008年7月30日)

 構造III研究室の吉田昭仁先生とともに、高校生対象の建築学科サマースクールの担当をしました(海老澤)。今回は、安藤忠雄設計「住吉の長屋」の模型作りに挑戦しました。参加者たちは、非常に熱心に講義を聴き、制作に取り組み、仕上がりも上々でした。秋にはギャラリー間でこの「住吉の長屋」の実物大模型が出展されます。是非、その空間を体験してみてくださいと参加者の皆さんに伝えました。(写真


後期ゼミ開始(2008年9月9日)

 後期ゼミが始まりました。各自の卒業研究を発展させていく時期です。卒研生にとっては、自由を感じながらもその不安をともに味わう貴重な時間となることでしょう。


大石神社・石楯尾神社 神楽殿調査(2008年12月20日)

 相模原市の依頼を受けて、清水先生と海老澤、卒研生の益子君の3名で大石神社拝殿(神楽殿)と石楯尾神社神楽殿の実測調査を実施しました。(写真

『建築・権力・記憶』出版(2009年1月)

 海老澤が、ドイツ留学時代の指導教官ヴィンフリート・ネルディンガー教授(ミュンヘン工科大学)の著書『建築・権力・記憶(Architektur • Macht • Erinnerung)』を翻訳出版しました(鹿島出版会刊)。ナチズムと建築との関係を中心に、20世紀前半のドイツおよび周辺諸国の建築を多角的に論じた、非常に密度の濃い論文集です。是非、ご覧になってください。


卒業論文発表会(2009年2月16日)

<建築史研究室・卒業論文>

伊藤 哲  「禅宗仏殿の空間構成の変化に関する研究」

鈴木邦彦  「神奈川県における一間社流造の枝割に関する研究」

益子康弘  「農村舞台について」

八木孝平  「箱根温泉の建築史的研究」

山田麻美  「露地における添景物についての研究」

中村翼・成澤和也  「明治期東京における時計塔に関する研究」

細谷怜央  「設計競技を通してみる渡辺仁の建築デザイン観」

森田裕幸・吉田大祐  「近代日本における百貨店建築に関する研究−東京・横浜を中心に」

和田勇輝  「リチャード・ノイトラの建築観に関する研究−住宅作品との関係を中心に」

<建築史研究室・卒業演習>

石田哲雄  「丸ノ内の変遷について」

沢登由佳  「町田市中心市街地発展に関するレポート.原町田商店街〜町田駅前」


2008年度学位授与式(2009年3月21日)

 3月21日に学位授与式が本学体育館で挙行されました。本年も晴天に恵まれ、建築史研究室の卒研生13名も晴れやかな気持ちで式に臨むことができたと思います。5号館前で、研究室のメンバーで記念写真を撮りました(写真)。ご卒業おめでとうございます。

 夕方には、厚木市内の飲食店で謝恩会が開催されました。ご招待いただきありがとうございました。私(海老澤)が工芸大学に赴任したのがちょうど4年前でした。皆さんと一緒に、1年生として本学での教員生活を始めました。この4年間は長かったような短かったような。何はともあれ、皆さんの成長したたくましい顔が、この4年間の価値を物語っていると言えるでしょう。新しい生活でも一生懸命頑張って下さい。そして時々は大学に顔を見せて下さい。皆さんの活躍を心より応援しています。


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