2007年度研究室活動


前期ゼミ第1課題

観察・資料調査・レポート:川崎市立日本民家園に所在する民家を対象として

 ゼミ演習の第1課題は、川崎市立日本民家園に所在する民家を対象に行われました。各人には、それぞれ一棟の民家が割り当てられると同時に、以下のような研究課題が与えられ、個別事例の調査とテーマ考察の両面からレポートを作成することが求められました。

<研究課題>
①合掌造の研究(江向家・野原家・山下家):相澤、阿南
②曲屋の研究(工藤家):勝下
③分棟型民家の研究(作田家・太田家):栗田、小池
④神奈川県の民家の研究(伊藤家・清宮家・北村家・岩沢家):坂本、澤田、竹上
⑤養蚕型民家の研究(菅原家・山下家):福士、渕田
⑥町家の研究(井岡家・三沢家・鈴木家):間々田、米山、渡邉

<スケジュール>
4/13 民家についての講義(1)
4/20 民家についての講義(2)
4/27 見学レポート
5/11 中間報告会
5/18 現地での説明(写真
     発表会終了後、清水先生宅に移動し、恒例のバーベキューパーティーが行われました。
6/29 最終レポート提出・発表会


前期ゼミ第2課題

近代建築の調査・分析:東京の近代建築を対象として

<内容と目的>
 東京の街中(日本橋・丸ノ内・銀座)に現存する近代建築を対象とし、
1.その建築のデザイン・装飾・機能・平面構成などに見られる特徴
2.その建築が成立した歴史的な背景(社会的背景、建築史的背景など)
3.現在までの改変(改築・増築・機能変更など)の状況
 を調査する。この作業を通して、「近代」の建築に対する理解を深めることを目的とする。

 今年度の第2課題は、昨年の横浜からテーマを引き継ぎ、東京の近代建築を対象として行われました。場所は、明治から昭和初期までの近代建築が最も多く残る日本橋・丸ノ内・銀座です。現存する建築の造形的な傾向から、必然的に古典主義の建築が中心的なテーマとなりました。横浜と比較してみたとき、国家の首都東京の建築(とりわけ記念碑的な建造物)は、ワンランク上の質と迫力があると実感します。独特の個性と風情をもつ横浜の近代建築とは違った、重厚な東京の建築群を、資料調査と実地観察の両面から理解しようと試みました。

<スケジュール>
5/25 講義1:課題説明、近代建築に関する概要説明
6/1  講義2:日本近代建築史の流れ
6/8  見学レポート
発表
6/15 講義3:文化財について
6/22 中間報告会
7/6  現地発表会(写真
7/13 レポート提出・発表


第3回オープンキャンパス「研究室公開+ものづくりイベント」(2007.8.25)

 8月25日に開催された第3回オープンキャンパスの担当となりました。
 研究室公開では、設計製図IV(3年生前期)のゴールデンウィーク課題「歴史的建造物のスケッチ」の優秀作品と、過去にゼミ課題で制作した日本の戦後住宅の軸組模型を展示しました。

 ものづくりイベントでは今年もミース・ファン・デル・ローエのファンズワース邸の模型を制作しました。夏休みということもあり、多くの方々にご参加いただき、大盛況でした。暑い最中、建築史研究室のみんなも熱心に模型制作の指導に取り組んでいました。(写真


後期ゼミ(2007年9月〜2008年1月)

 すっかりHPの更新を怠っていましたが、皆それぞれのテーマで卒業研究に取り組み、無事に論文を提出しました。成果は以下です。


卒業論文発表会(2008.2.18)

<建築史研究室・卒業研究>

阿南 健  「六郷山寺院の伽藍配置について」

澤田康太・米山雄作 「富岡八幡宮とその門前町の成立」

竹上隆一  「城下町高遠における元禄期の宅地割りの復原-現代との比較」

福士祐貴子 「関東地方における土蔵造町家の比較研究」

相澤 匠  「日本におけるマリーナの歴史的発展に関する研究」

勝下純奈  「1930年代に建設されたリゾートホテルに関する研究」

栗田洋輔・小池規仁 「G.Th.リートフェルトの色彩と空間 - 1/20シュレーダー邸模型による分析を中心に」

坂本めぐみ 「横浜山手と洋風住宅 - 関東大震災後の間取りの分析を中心に」

渕田麗子  「建築家・白井晟一に関する研究 - 縄文的思想とその形態」

<建築史研究室・卒業演習>

間々田裕太郎

渡邊義彦


2007年度東京工芸大学卒業式(2008.3.22)

 2008年3月22日、初春の晴れやかな空の下、卒業式が挙行されました。

 夕方からは厚木市内のホテルで、卒業生の企画による謝恩会が開催されました。華やかな花束贈呈や挨拶、会食などとても思い出深い会となりました。その後、室長・栗田君の主催で、研究室のメンバーで二次会を行いました。終わりには卒研生一同より、清水先生と海老澤に寄せ書きの贈り物がありました。ありがとうございました。(写真

 清水先生の助手として工芸大学に赴任してから、今年で3度目の卒業生を送り出すことになります。希望に満ちて巣立っていく卒研生たちを見ていると、その初々しさにこちらも晴れやかな気持ちになります。それと同時に、皆でゼミをやったこと、卒論に取り組んだことなどが頭に浮かび、少なからず寂しさも感じます。何はともあれ、みんな元気で一生懸命やっていってほしいと思います。

ご卒業おめでとうございます。


TOP PAGEへ戻る